私なら『またね』と訳そうと思った1冊

私なら『またね』と訳そうと思った1冊

分厚い。
あまり本を読まないからか、最近読んだ本が薄いものばかりだったからなのか、注文したこの本が届いて手にした時の最初の感想はこちらでした。

先日行われた前田デザイン室の定例会で、コピーライター&作詞家の阿部広太郎さんのお話を聞かせてもらい、その人柄にとても惹かれたので、阿部さんの著書である『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』も読んでみることにしました。

封を開け、少しパラパラと中身をめくってみると、手触りがふわっと心地良い紙に柔らかな書体の見出し、例として記載してあるコピーには全てその作者の方の名前入りと、至るところに『やさしさ』が散りばめられているなぁーと感じながらじっくり読み始めることに。

読んでいく中でいくつか心に留まった見出しに感じたことをつらつらと書いてみます。

素敵禁止

私も最近気にして実践していたことだったので、改めて意識しようと思いながらこの内容を読み進めました。
自分にとって便利な言葉ばかりを使っていてはいつまで経っても語彙力が足りないままなのは当然だよなと、もっと適切な表現は無いかと考える癖をつけたいなと思い、自分の言葉の選び方に注目するようにし始めました。
相手に伝えたいことのド真ん中な言葉を引っ張り出すのにまだまだ時間はかかるし、悩んでも見つけられない時も多々あるけれど、意識することは忘れずにいれば何か変わると信じて続けてみようと思います。

悲鳴だけでは共鳴されない

感情のままに吐露する言葉のことを『マグマ』に例えられていたのがとてもわかりやすかったです。

“マグマのような燃えたぎる熱い思いを、そのままぶつけても相手は火傷をしてしまう。”

私はこのマグマをぶつける側…というよりも受け取る側でいたことの方が多く、火傷しかけた経験も少しあったので、マグマを投げる相手に『伝わったよ』と伝えられるように、温泉の適温にすることを一緒に考えていけるようになりたいなと、読んでいて感じました。

他己紹介は感動からはじまる

“第1章で話した「自己紹介」に対し、ライティングやプランニングやプロデュースは「他己紹介」そのものだ。”

この言葉を読んでハッとしました。
『ライティング』や『プランニング』や『プロデュース』という言葉だと仕事感が強く、何か見えない壁のようなモノを感じていたけれど、『他己紹介』と捉えることで、どこか人間味やぬくもりが生まれ、より一層深く相手について知ろうとしたくなるような、そんな感覚が湧いてきました。言い換えマジックすごい。

聴す

これは見出しでは無いけれど、心に引っかかった言葉。
『聴す』と書いて『ゆるす』と読むらしい。

“聴くという行為は、相手の存在自体を受けいれることでもある。だから「ゆるす」なのだと。”

相手の話を聴くことだけで無く、自分自身の内なる思いも自分で聴くことを忘れずに向き合って、受け取って、自分の色を生み出し続けられるようにしたいなと思いました。

対象への敬意を忘れないこと

“ひどい言葉を発すれば、最初に傷つくのは自分だ。嬉しい言葉を発すれば、最初に救われるのは自分だ。”

言葉は『言霊』だとよく聞くのは、本当にそう実感している人が多い証拠。
身に纏う言葉が攻撃的なものばかりになり、相手も自分も傷つけないように注意しながら発したいなぁ。

自分でいるために書きたいと思った

ここに書かれている阿部さんの気持ちがひしひしと伝わって来て、心がギューっと締め付けられるようなそんな感覚がありました。『受身の自分』でいることは楽だけどどこか違和感がある…そんな思いが私にもあったんだなぁーと。
動くことをし続けて、自分のものさしを大切にしていきたいなと改めて思いました。

ドレスを1枚ずつ脱いでいくように企画書を書く

これも見出しでは無いけれど気になった言葉。
男性だからこその言葉だなぁとは感じたけれど、気持ちはとてもわかる。
めくりたくなるワクワク・ドキドキを相手にも感じてもらえるようになりたい。なろう。

「今のあなたなら」と出題する理由

“絶対とか軽々しく言っちゃ駄目だけど、絶対大丈夫。”
“言葉を選ぶことで、どう生きるかを選べる。書く先に人は進める”

この見出しの中の言葉たちにすごく救われるし、勇気をもらえるなぁーと。
今の私は『I LOVE YOU』を『またね』と訳すのが一番しっくりくる。この選んだ言葉の先にどんなことが待っているのか、楽しみながらまた先へと進んで行きたいなぁ。


物理的にも分厚いこの本の中には、著者の阿部さんが今まで感じてきた分厚い経験がずっしりみっちり詰め込まれていました。
読み終わった後、言葉を表に出すことへの恐怖心が少し薄れたような…自分が自分で居続けるために、気持ちが動いた時は恥ずかしがらずに自分の言葉で表現してみようと思えた1冊でした。

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