信頼という名の束縛

信頼という名の束縛

こんにちは、空間デザイナーのナカザワフミです。
ブログの最初に名乗るか名乗らないか、肩書きも入れるのか名前だけなのか、どうにもこうにも定まりません。

今日は『信頼すること』について、最近感じたことがあったので書き留めておこうかと思います。
まず『信頼』の言葉の意味を辞書で調べてみると下記のように書かれていました。

信じて頼りにすること。頼りになると信じること。また、その気持ち。
ある人や物を高く評価して、すべて任せられるという気持ちをいだくこと。

類義の語に「信用」があるが、「信用」はうそや偽りがなく確かだと信じて疑わない意を表す。
それに対して「信頼」は対象を高く評価し、任せられるという気持ちをいだく意を表す。

(出典:三省堂/大辞林 第三版)

『信頼』とは『ある人や物を高く評価して、すべて任せられるという気持ちをいだくこと』

信頼する側もされる側にも、どちらにとっても前向きな言葉ですよね。けれども、行き過ぎた信頼は時に重圧となり過ぎてしまうこともあるんだなと思いました。
『相手のことをとても頼りにしているけれどなんだか壁を感じる…息苦しい…』そんな感覚がある時は、どちらか、あるいはお互いに信頼が『束縛』に変わりかけてしまっているのかもしれないなと。

自分から見えている部分だけがその相手の全てではないことを理解し、見えていない部分も尊重し合えた関係でいられないのはお互いに苦しくなるだけ。信頼している人が自分のことを重荷に感じてしまわないように、私はこの4つを忘れずに相手と接するようにしています。

①相手に向けた熱量と同じだけのリターンを望み過ぎないこと

『これだけしてあげたのだからこれぐらいしてもらって当然』とうっかり願ってしまうこともあるけれど、『してくれたら嬉しいな』ぐらいの気持ちで待てる余裕を持っていたいなと思います。一方的に熱を注ぎ過ぎて、相手の心に火傷させてしまわないように気をつけなきゃ。

②相手をコントロールしようとは思わないこと

自分が思う『正解』や『普通』が、その相手にとっても同じ感覚であることは絶対ではありません。大切に信じているモノがあるのはステキなことだし、『自分はこう思う』を伝える努力はするけれど、その自分の考えだけがこの世の全てだと押し付け過ぎないようにしたいなと思ってます。

③相談しやすいタイミングを見極めて声をかけること

『いつでも相談してね!』という言葉だけを相手に届けるのって、少し一方的だなと私は感じてます。
相談する側にとっては『迷惑をかけるんじゃないか…』と話しかけづらくてそのままにしてしまうことの方が多いのかなと。本当にその相手のことを心配しているなら、相談が必要だなと感じたタイミングで声をかけることも大事だなと最近気付き、少しずつ実践するようにしてみてます。

全ての悩みに気付けるわけではないけれど、なにか様子がおかしいなと感じた時は相談を聞く側から寄り添うようにしていくことを少しずつ繰り返していたら、自然と悩みを話し合える関係性を築くことが出来てきたような…そんな感覚があります。

そして相談される側になった時は、まずは相手の考えを否定せずに全て聞くこと。このことも忘れずに接していけば、少し時間はかかるけれど、良い信頼関係を持ち続けられそうだなと思ってます。

④うわべだけの『ありがとう』を言わないこと

言葉では『ありがとう!』と感謝をされるけれど、『なんだか上の空?気持ちが置いてけぼりだなー』と感じる場面もしばしばありまして…。
自分は目の前の相手にそんな気持ちにはなって欲しくないです。『やってくれて当然』なんてことはこの世に1つもないので、流れるようにではなく、ちゃんと目を見て感謝の気持ちは伝えていきたいなと思ってます。(とは言えこれはこれで圧が強すぎるのか…?と少々悩み中ではあるけれど)

最初は良好だった信頼関係が予期せぬ方向へと進みこじれまくった時、関係を断つことももちろん出来るけれど、せっかくご縁があって出会うことができた上、信頼し合える関係にまでなれたのだから、私は出来ることなら健全な距離感で長くお付き合いをし続けたいと考えてます。
相手に向けた『信頼』が『束縛』になりかけてることにハッと気付けた時がチャンスだと思って、健全な状態へと早めに戻せるよう意識しておきたいなと思いました。

人によっては冷たく感じるかもしれませんが、私はご縁があった人とはこのぐらいの距離感の信頼関係を続けられるように過ごしていきたいです。

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