2022年12月16日(金)
気になっていた沖潤子さんの個展を観に、いざ鎌倉へ。
使い込まれた布や道具などと対話をするように、意志を持った糸が混ざり合った作品たちで会場が埋め尽くされていました。
過去に制作したものを分解し、繋ぎ合わせることで生み出された作品もあり、時間の経過も積み重ねながら共に歩み、これから訪れる時までも待ち焦がれたくなるような気持ちにもなるような…濃厚濃密な時間を味わうことが出来ました。
足を運んで観に行きたくなるものには、画面上の写真ではどこか窮屈に、誰かが定めた箱の中にギュウギュウとかしこまされておさめられているように感じることがあります。
目の前に対峙することで味わえる感覚には、その場に吹く風や匂いや手触りや光の眩しさ暗さ、その時に訪れている人たちから漏れ聴こえる音などの不特定な要素までも巻き込む力があるように思います。
仕事柄もあったり性格的なものもあったりで、自分自身が主役になるものよりも、自分の信じたものをより輝かせることに時間を使いたいなぁーと思いますが、輝かせるためには主役になれる存在のことを知らなければどうにもならないので、どういうことを考え、どういう過ごし方をしているのかの切れっ端しを体験できることにも、これからもうちょい時間を使っていきたいなと思いました。