2023年10月8日(日)
ふと思い立って千葉寺駅へ。
目的地は朝起きてスマホを眺めていた時に気になった『千葉県立中央博物館』
大きなナウマンゾウの骨格標本が目に留まって訪れてみることにしました。
青葉の森公園という広い公園の一角にあるので、公園の入口から博物館の入口までの道沿いには植物がたくさん。お散歩しながら向かうことが出来てとても心地良かったです。
県立ということもあって破格の入館料・大人300円。べらぼうに安い。
けれども結果的にはそのお値段以上の見応えがありました。
公式ホームページの説明では【“房総の自然と人間”を常設展示の全体テーマとし、千葉県の自然と歴史について学べる総合博物館】と記されている通り、現在住んでいる場所にゆかりのある植物や生き物、地層などについて知ることが出来る場所。特に植物や生き物については自宅近くでも見られる種類の展示が多く、『これってこういう名前だったんだ』などと、自分の生活に身近な存在の知識を得ながら、興味深く見て回ることが出来ました。
こちらは千葉県内の地層の断面模型。恐らく原寸大サイズで床から天井まで大きく展示されていて、とても迫力がありました。こういった【原寸大で体験出来る展示】が、館内の至るところにあります。
身近な生き物の存在に気付かせてくれる展示コーナーでは、昭和の時代によく見かけた風景の一部を切り取ったような原寸大の街並みが再現されていました。順路通りに歩いていたら突然現れたので、急にタイムスリップした気分。
展示されている生き物の生態に関する説明文の記載のされ方も、周りの雰囲気から逸脱しないような工夫されていて、よく考えられているなぁと、目に入るもの全てに興味津々。
この窓に張り付いたヤモリと蛾の展示方法。確かにそうなんだけれども、とてもリアルに再現されてこの場所にあることが何だかとても新鮮で不思議でした。
どの原寸大模型もそれぞれの展示で伝えたいことに対して、過不足の無いボリューム感で丁寧に作り込まれていて、こういう場所が現実にもありそうな、ジーッと見ていたら動き出しそうなリアルさがありました。
こちらは昔と現在の川の様子の違いを再現した模型なのですが、手前側は立体模型、奥はイラストで構成されていました。写真で見ると境目がより一層わかりにくく、目の錯覚で全て立体的に見える不思議。
大きな骨格標本好き。
こちらはザトウクジラなどの海の生き物たちのもの。
骨格標本の奥のコーナーには、生体の展示もありました。
カエルに蛇、カメ、魚、どの子もかわいい。
こちらは館内の休憩スペースからの風景。天井の一部がミラーになっています。照明自体は館内全体を通してやや暗めで、落ち着いた明るさに設定されていましたが、このミラーがあることで、少しこの場所の明るさが増していたようにも感じました。
12月24日まで開催されている企画展示『手のひらのメディア-吉澤貞一マッチラベルコレクション-』もとても面白かったです。商品やお店の広告や政府広報として普及していたマッチ箱ラベルは、カラフルでどこか愛嬌のある絵柄も多くて見ていて楽しい。世界100カ国超、約800点の展示がされていました。
「マッチはラベルで売る」という言葉もあるようで、マッチラベルの図柄によって売れ行きが左右されたそう。そんなこともあり、人気の図柄の模倣品なども多く出回っていたようです。また、かつての夜の街ではお店ごとの広告マッチがあり、前夜に訪れたスナックのマッチでタバコの煙を燻らせる同僚の姿を見て、同じスナックを訪れる…なーんてこともあったそうで。その他にも海外輸出用のラベルの図柄には輸出先のお国柄が反映されていたり…などなど、1つ1つをじっくり眺めていると何時間あっても足りなくなりそうでした。
この写真は各ガラスケースの壁に設置されたラベルの拡大グラフィックなんですが、それぞれガラスケース内に展示されているテーマ毎のラベルが敷き詰められていたので、このレイアウト組んでる時は気が遠くなっただろうなぁ…と、展示とは関係ないところに思いを馳せたりなどもしました。
本館での展示の他に、房総の代表的な森や林、草原が再現された『生態園』もあり、そちらでは育成中の植物や、そこに住む鳥や昆虫などの生き物たちを肌で感じることも出来ます。
博物館のある青葉の森公園自体とても大きな公園なので、全てを見て回ったら1日楽しめそうだなぁと。
ナウマンゾウの骨格標本が気になって訪れたのですが、それ以外の展示のボリュームが想像以上にすごく、鼻息荒めにホクホクとした気持ちで見て回ることが出来ました。いつもと違う場所&ほんの少しの遠出で小旅行気分も味わえて、大満足の1日でした。