苦手へ歩み寄ってみること

苦手へ歩み寄ってみること

こんにちは、空間デザイナーのナカザワフミです。

苦手意識はなぜ、意気込めば意気込むほどに強くなっていくのでしょうね。
苦手を苦手のままで遠ざけて過ごす道を選ぶことも間違いでは無いけれど、その分失う経験もあることは事実で。その逆もまた然りなので、どちらの道を選ぶのかは自分次第ですが、『あれは苦手だ』と強く心に残るだけのパワーを持つものから目を背けてしまうのは、ちょっと勿体ない気がすることもあります。

私の場合はですが、少しずつ苦手に歩み寄ってみることで新しい世界が広がり、楽しく過ごせる時間が増えたことの方が多かったです。そのことに気付けたのはだいぶ遅かったけれど。

例えば、ずっと苦手だったブラック珈琲を飲んでみたこと。
私の住んでいる地域に珈琲屋さんが偶然多かったということもありますが、あのただ苦いだけの黒い汁だと思い込んでいたブラック珈琲を一杯飲んでみたことで、それぞれのお店の味を知りたいと思うようになり、『あっちはまた飲みたくなるのに、こっちはちょっと苦手…その違いは何だろう?』と新たな自分の好みを知れるきっかけともなり、珈琲をきっかけとした会話も増え、まだ試作段階の珈琲メニューを試飲させてもらえたりもし、自分で淹れてみようとも思えるようになり、そのことで珈琲に関する道具の知識も少し増え、今度はあそこのお店の珈琲を飲みに行ってみようと散歩の楽しみも増え、行く先々のお店の雰囲気やそこに立つ人たちのことを知ることもでき、珈琲屋さんのお仕事のお手伝いも出来るようになり…あれだけ苦手だった珈琲に少し触れ合ってみたことがきっかけで体験出来たことが、思い出せる限りでもこれだけあります。

一つ一つは小さな体験ですよ、やっぱり。
それでもその小さな体験たちが積み重なっていくうち、ふと今まで歩いてきた道を振り返ると、まあまあいろいろやってこれたんだなと、ちょっとした自信へと繋げることも出来ました。おかえりなさい自己肯定感。

苦手を苦手のままでやらない後悔をするよりも、やって後悔する道を選んでしまいがちな自分に嫌気が差すことも多々ありますが、やらない後悔はボディーブローのようにじわじわと身体に侵食していくような感覚があります。スパッと忘れられるようなことであれば良いけれど、度々思い出しては何か心に引っ掛かり時間を失っていくようであれば、サッサと一歩踏み出して体験してみた方がまた違う景色を見られたりもしますし。

たとえその一歩踏み出したことが上手く行かなかったとしても、何が自分に合わなかったのか、どういう状況を作れたなら続けることが出来るのかの分析貯金を貯めることが出来るので、改善して次に繋げるのも良し、キレイさっぱり諦めて別の苦手に注目してみるも良し、その時の自分の気持ちにフィットするように選択しながら前に進んでいけたら良いのだろうなと思います。

ちなみに…

私が克服出来たその他の苦手は、春菊、卵。

物心ついた時から今まで継続してる苦手は、チョコレート、生魚、ゴキブリ、運動、早起き。

そして最近新たに苦手認定されたものは、人の多い都会、自分に決定権の無い状況。

まだまだ苦手は多いし、何なら増えてるしで困ったものですね。
またこの苦手たちをきっかけにした新しい体験を、少しずつ試していけたらなと思います。

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