2025年11月21日(金)
今日は友人に誘われて【DAZZLE イマーシブエクスペリエンス『百物語 -齢草-』】を観に行きました。
DAZZLEの公演を観に行くのはこれで3回目。
最初に『NORA』を観たのがもう4年前と思い出して静かにビックリ。この時は舞台と観客席がハッキリと分かれた公演でしたが、この後に観に行った『Venus of TOKYO』で初めて、イマーシブシアターと呼ばれる客席が無く、観客も物語の一部となってその空間に深く入り込む体験の出来る公演にも参加させてもらいました。
今回の『百物語 -齢草-』もイマーシブシアター形式の公演。2種類ある参加方法から、物語内の儀式の参加者として演者とより近い距離感でストーリーに関わることの出来る【久遠】を体験出来ることに。
以下、公式発表されているストーリーです。
百の火を灯し、怪談を一つ話すたび、
一つずつ火を消していく、百物語。
九十九の話を終えたら、百話目は話さず朝を待つ。
全ての火を消してしまうと、本物の怪異が現れる。
古来より伝わる怪談遊びであり、祈願の儀式。
語り部に招かれ、妖しげな宴に様々な輩が集まってくる。
その姿はまるで火に群がる虫のよう。
不老を望む者。
探し人を追う者。
秘められた因習を調べようとする者。
好奇心にかられ紛れ込んでしまう者。
だが、ここにやって来たあなたこそが、
怪異なのかもしれない。
百物語自体は、怪談を用いた古くからある日本の伝統的な遊びの1つ。多少の基礎知識はあったので、今回の概要もある程度は把握した状態で物語に入り込むことが出来たように思います。そして個人的に好きな系統のテーマなので始まる前からワクワクと興味津々。
参加者にはドレスコードとして暗色の服を着用しての来場のお願いがあります。自分自身もこの物語を構成する一部でもあり、物語の進行に余計なノイズを入れない演出で、視覚だけでなく、聴覚、嗅覚、味覚、触覚に触れるもの全てに何か意図があるんだろうと感じさせる空間構成は毎回深く考えられていてとても素敵だなと、DAZZLEの公演を体験する度に感じます。1つ1つの意図について多くは語られていないため、想像を膨らませられる余白があるのも楽しい。
物語進行の端々にダンスの演出もあり、この時間もとてもカッコいい。演者1人1人の美しい所作を目の前ギリギリのところで見届けることの出来る贅沢。本当に距離が近いので、どの演者を目で追うのか悩ましいのが唯一の悩みで、指先から足の先まで丁寧な動きを見ていると、ダンスを習いたくなっても来る運動神経ゼロ人間です。
個人的により記憶に残っているのは、手持ちの小さな照明を用いたダンス。真っ暗闇の空間の中で、演者が1つずつ手に持った小さなLEDライトを点けたり消したりしながらのダンスシーンでの、明暗の差が際立つ空間やパッと明るく照らされた時の演者それぞれの表情など、とても印象に残りました。
演者に促された指示を遂行したり、素早く言われた場所に移動したりと、アクティブな動きが必要な場面もありますが、その際のアテンドも物語や空間にスッと馴染みつつもわかりやすいもの。会場の中には小さな部屋がいくつもあり、部屋と部屋を繋ぐ通路もそれほど広いものでは無いですが、自分でも動き回りながら物語を体験することが出来るので、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
怪談をテーマとしているため全体的にダークな雰囲気の中での公演ですが、怖さよりも好奇心の方が勝る感じ。会場に向かう前に暗色の服を選ぶところから、会場入り、公演中の時間、終演後の会場を後にする一連の流れの中で、現実のはずなのに非現実的にも感じるような、そんな不思議な体験をすることが出来ました。
良いクリエイティブを体験出来ると自然とやる気が湧いてくるー。
毎公演で演者も異なるため、1つ1つがその時限りの時間。そんな美しくも儚い体験をまたぜひ出来たらなぁと思います。
