(ほぼ)初めてのロゴが出来上がるまでの話

(ほぼ)初めてのロゴが出来上がるまでの話

先日ポートフォリオに追加したこちらのロゴが出来上がるまでの記録です。
正直長いので、お時間余裕のある時にぜひご賞味ください。


このプロジェクトが始まったのは2019年11月末。以前お仕事で関わらせてもらったディレクターのSさんからの連絡で「知り合いの会社のロゴを新しくしたいのでナカザワさんにお願いしたいです」と。

実は最初はお断りしました。
理由は世に出せたロゴデザインの実績が無く、場数を踏んでいないことからの苦手意識があったから。
せっかく作るのなら実績のある人にお願いするのがその会社さんにとっても一番良いだろうと、知り合いを紹介する旨もお話したけれど、それでも私にお願いしたいと言ってもらえたことと、以前から良くしてもらってるSさんの期待に応えたいという思いもあったので、数秒悩んでひとまずお話を聞きに行くことに。要するに押し負けました。

数日後に依頼者の事務所のあるビルへ来訪。
そのビルがとてもレトロで、上の方が戦艦のような形状になっているおもしろい建物だったので、ここを事務所として選ぶぐらいだから『なんだか気が合いそう』と直感的に思ったりもしながら中へと進んで行きました。

今回依頼をしてくれたKさんの会社は、イベントに関わる企画や運営などを一手に担う『イベントのプロ集団』
社長であるKさんは私と同い年の男性で、初めましての挨拶から、法人化して5年目になり今までのロゴに違和感を感じるようになってきたという話や、新しいロゴが出来たらそれをTシャツにしたいということなど、ざっくばらんにいろいろ伺いその日は終了。今だから言いますが人見知りを発動し、Kさんからの要望はしっかり聞いていたものの、あまりちゃんと話せた記憶はありません。

こちらが今までのロゴ。セリフ体と曲線を用いたマークで作られていて
エレガントでフェミニンな雰囲気でした。


帰宅し、熱が冷めないうちにヒアリングで聞いたことを思い出しながら、まずはラフを描くことからスタート。『シンボルマーク+ロゴタイプ』の構成が希望とのことだったので、まずはシンボルマークを考えることにしました。

手書きのラフデザイン。
よくよく見返すと同じようなのめっちゃ書いてもうてる。

会社名の由来は『あらゆる環境に順応し時代に適合していくこと、架け橋となって企業と企業を結びつけること』
5ヶ条の企業理念があり『伝えること/本質を捉えること/ファンを増やすこと/チームとして活動すること/信念を曲げないこと』

また、色はモノクロが希望。
環境に順応していく余白も表現したいので、真っ黒では無くグレーを使用することにしました。

これらの想いを踏まえると、Kさん的には『風』をイメージしたとのこと。
風と聞くと今までのロゴから受ける印象に納得しつつ、やさしく吹く風というよりは、もっと揺るがない意志を感じるもののイメージを私の中では持ちました。

そこで『風』をイメージした案と、打合せ時に出たキーワードを踏まえた別案を数点準備し提出することに。

全てを盛り込んで見た目を整えていくわけでは無いけれど
伺ったことは心に刻んで考えていきます。

ドキドキの初回提案

まずは01案目。
外から取り込む風と、中から吹かせて影響を与える風をイメージ。

02案目。
周りを巻き込んで取り込んでいく風の渦をイメージ。
そよそよ心地良い風ではなく、台風のような意志を感じる風。
グレーの部分で力強さ、余白の白い部分で少し柔らかさも表現。

03案目。
遠くまで届かせる橋のイメージ。
変形に強いトラス構造をシンボルとし、ブレない軸や信頼感を表現。

04案目。
サウンドウェーブをイメージ。
振動が空気を伝わって音が届く様子から、個では無くチームとして取り組む姿勢を表現。

初回の提案はこの4案。
しっかり考えたとはいえ何度やっても提案の時はドキドキしますが、Kさんからの反応も良くひと安心。

Tシャツを作りたいとの希望も聞いてたので
それぞれのモックアップも一緒にお見せしました。


この中で私的イチオシ案であった03案目の橋のイメージの方向性を気に入ってもらえました。
この03案のコンセプトをベースに、『パッと見は洗練されているけれど、内に秘めた熱い想い、地球でいうところのコア(核)の部分もデザインで表現できたら』との要望をいただき次の検証へ。

方向性決定後の2回目の提案

01案目。
初案をベースにブラッシュアップ。
中心がふつふつと熱く燃えているイメージで作成。

02案目。
別パターンの形状その1。

03案目。
別パターンの形状その2。
(いま見たら、ポイント解説のロゴの形状が違うやないかーい)

04案目。
別パターンの形状その3。

2回目の提案時の私的オススメは01案目。
しかし、選んでもらったのは04案目でした。

後々話を聞いてみたら、Kさんは1案目が気に入っていたけれど、他の社員さんたちの意見を尊重し4案目にしようと思ったとのこと。むむむ…。

社長であるKさんが完全に納得しきれていないなぁ…とは感じつつ、この4案目をベースにシンボルマークの中に社名を入れたものも見てみたいとの要望を受けたのでいくつか作ってみることに。

雲行き怪しい3回目の提案

3案×各6パターン準備。
いまだから言いますがちょっと迷走してました。

3回目の提案を終えての返答はというと…

「やっぱりシンボルマークはなしで、ロゴタイプのみで表現したい」

『マジか』という想いと、Kさんも何となくしっくりきていない様子は伝わってきていたので、この言葉を聞いて安心したのとで心の動きが忙しかったです。

ということで気を取り直し、今までのKさんとの話の中から感じた印象も盛り込みつつ、ロゴタイプのみの案を検討することに。

4回目…の前に、どの雰囲気がしっくりくるかの確認作業

ここまでのやり取りで、Kさん自身もこだわりを強く持っていることを感じていたので、大きくブレて取り返しのつかないことになる前に、選んだフォントをベタ打ちした資料をつくり、確認してもらうことにしました。

この中でKさんがしっくり来たのは03案目の『BEBAS NEUE(ベバスノイエ)』
目指したいことやKさんの好みも踏まえて私もイチオシと考えていたフォントでした。

そして4回目の提案

選んでもらったフォントに、最初のヒアリング時に出たキーワードを組み合わせ、ロゴタイプの形状を検証をしました。

2、3、4案目で悩んでいるという気持ちと、初回提案で使っていたフォント『Line Light』も気に入っているのでそのバージョンも見てみたいとの要望を受けたので、バリエーションをつくって見てもらうことに。

ゴールが見えてきたよの5回目の提案

これで最後5’回目の提案

『INNOVATIONの文字を反転させる考え方がとても好き』との返答を受け、5回目提案のデザインをベースにブラッシュアップした、5’回目の提案はこちら。

そして無事に納品

紆余曲折ありましたが、微調整して最終的に納品したロゴはこちらです。
ロゴデータと一緒に使用時のガイドラインもまとめてお渡ししました。

初回のヒアリングから納品まで約2ヶ月。
すんなりとは行かなかったことは重々承知で自分の力不足な部分も見えてきましたが、最後まで信頼し続けてくれて諦めることなく向き合ってもらえたことにとても感謝しています。

納品後、名刺や封筒の作成や「とても気に入ってるのでロゴ入りのPCの壁紙も作ってもらいたい」などのオーダーもいただけたり、先日久しぶりにお会いしたKさんから「周囲からの評判も良くて嬉しいのでステッカーを作って配りたい」や「このデザインをベースにホームページも刷新していこうと思ってる」とも言ってもらえたりと、新しいロゴがしっくり馴染んでいっている様子を伺うこともでき、悩み抜いた甲斐があったなぁーととても嬉しかったです。

末長く愛し続けて使ってもらえるようなデザインを提供できるよう、これからも努力し続けたいと改めて思えた出来事でした。

このような感じで一緒に悩み考えながら、デザインでお困りごとを解決するお手伝いが出来ます。
何かピンっと来た時はこちらのContactフォームからお気軽にお問合せくださいね!

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