ロゴが出来上がるまでの話 vol.2

ロゴが出来上がるまでの話 vol.2

こんにちは、空間デザイナーのナカザワフミです。

今日はこちらのロゴが出来上がるまでの記録を書いてみようと思います。

今回のクライアントであるSさんは、先日ロゴをデザインさせていただいたアダプトイノベーション様を紹介してくださったディレクターさんです。その当時は会社にお勤めでしたが、独立して新しく会社を立ち上げるとのことで今回ご連絡をいただきました。

以前から『自分にロゴが必要になった時はよろしくお願いしますね』と言ってくださってはいたのですが、疑り深い私は『リップサービスだろう』と心の底では思っていたことを殴ってやりたい。言葉にすることも簡単なことではないけれど、それをしっかり実行することはもっと難易度の高いことなので、声をかけていただいて本当に嬉しかったです。ありがとうございます。

そんな感じでデザインの検討スタートです。

新しく立ち上げた会社の名前は『株式会社N style』
イベントや展示会などに関わる企画や運営、施工、コンサルティングなどを請け負う会社です。
この社名に込めた想いは『自分の存在の証明(下の名前の頭文字のN)』『NEW:新しい事柄や時代の象徴』『No Limit、Never:絶対的・際限のないポジティヴィティ』とのこと。さてどういうアプローチにしようか…?

想いを受けとめての初回提案

まずは01案目。
髭が特徴のSさんの横顔をモチーフにしたデザイン。
様々な表情の図形で構成された『N』に、あらゆる角度のアイディアを1つにまとめていく様子を表現しました。
また、動画制作もしていきたいとも伺っていたので、キャラクターっぽく動きをつけてもおもしろそうなロゴとして提案しました。

続いて02案目。
『∞(インフィニティマーク)』とNを組み合わせて社名に込めた『No Limit』や『Never』を表現し、始まりも終わりもなく続いていくようなロゴマークとしました。余談ですが02-A案に使用したフォントの名前も『Infinity』

そして最後の03案目。
Sさんが以前『自分の顔をモチーフにしたロゴも面白いかも?』と仰っていたことがずっと頭の片隅にあったので、特徴的なSさんのお顔を少しレトロな雰囲気のシルエットで表現してみました。

この中でロゴとして方向性を気に入っていただけたのは『02-A案』でした。
そしてさらに『03案』もとても気に入ってもらいまして、こちらはロゴとは別にアイコンとして社内の備品に貼るシールなどで使えるようにブラッシュアップして欲しいとのこと。やったぜ!

パターンいろいろ2回目の提案

02案の方向性で決まったので、それを元にいろいろとパターンを作ってお見せしました。

そしてこの中で気に入っていただけたのは『02-A-3案』でした。

そしてこれをさらにアレンジ。『ペンローズの階段』のようにあるところから見ると昇り、またあるところから見ると下りに見える不可能図形の要素を取り入れて、常に一方通行ではなくgive and takeが成り立つようなイメージにしたいとの返答をいただきました。

↑こちらがペンローズさんの階段

細かい検証を重ねての3回目の提案

方向性はほぼほぼ決まったものの様々な可能性が考えられたので、いろいろ試しながら相談させていただきました。

まずは01案は2020年に創業したことに由来して、斜めの部分を20°に設定した少し横長のスリムなフォルムに。

02案は素数でもあり、風水の五大吉数の中で最強に幸運を引き寄せる数字31°に設定しました。

03案は仏教でもキリスト教でも縁起が良いとされている数字『358』にちなんで、35°+∞(向きを変えると8)に設定して検証しました。

形のバランス的に気に入っていただけたのは『02案』と『03案』でした。そして色の組合せはgive and takeが成り立つように、白と黒がボリュームが1:1になるものにしようと2人で相談の上決定。

ただ、形の検証を進める中で、最初に選んでいたフォント・Infinityとのバランスがあまりしっくりこないなと感じたので、改めてロゴのデザインに合うフォントを選び直させてもらうことにしました。

フォントの検証後の4回目の提案

まだ角度も決めきれていないので、フォントともにいろいろ検証。

ちょっと番外編の5回目の提案

4回目の提案後に『こういうのも見てみたいのだけど…』と連絡をもらったので、試しに作ってみたものも公開。いまいちピンッと来なかったのでじっくり検証する前の状態で確認してもらったのですが、お見せしたらSさん的にもしっくり来なかったので『ですよね』と気持ちを同じくして先に進むことに。

『意外といい!』ってこともあるので、こういう寄り道も大事なんですよね

そろそろ終盤、6回目の提案

角度は『35°』に決定し、Sさんらしいフォントとは?と悩みながら5つをチョイス。
シンボルマークとロゴタイプの配置の仕方も一緒に検証してみています。

ここまで来るとSさんも悩みに悩んでいるご様子。
Sさんの親しい友人たちにも相談した結果、1番Sさんらしいと選ばれたのが『E案』、そして私個人的にぽいと思っていたのが『A案』だったので、少し微調整して最終決戦へ。

これでラストの7回目の提案

A案の『N』がM?H?にも見えてしまっていたので、そちらを調整して迎えた最終決戦。

そして『A-1案』に決定!個人的イチオシを選んでいただけて嬉しい!お疲れさまでした!

そして無事に納品

細々とした微調整をして最終的に納品したロゴはこちらです。
今回もロゴデータと一緒に使用時のガイドラインもまとめてお渡ししています。

そしてもう1つ気に入っていただいていた似顔絵アイコンもブラッシュアップした後に一緒に納品。
これ、作っていてとても楽しかったです。

今回も途中お悩みタイムをちょこちょこ挟みつつの進行だったため、ヒアリングから納品まで約2ヶ月の期間で制作させていただきました。
私の人生で2つ目となる世の中に羽ばたいていけたロゴデザイン。いつまでも元気で大きくなるんだぞ。

早速こちらのロゴ入りで名刺や封筒も制作させていただいたり、アイコンは特に気に入っていただけたようで、ステッカーにして備品にたくさん貼っていただけてるとのこと。やったぜ!(本日2度目)

まだ考えがまとまっていない段階からのお手伝いも可能です。あっちへ行ったりこっちへ行ったりしながら迷路を抜け出せるよう、一緒にいろいろ検討しましょう!

デザインに関するお悩みやご相談はこちらのContactフォームからお気軽にお問合せください!

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