味付け海苔ってちょうど良い

味付け海苔ってちょうど良い

こんにちは、空間デザイナーのナカザワフミです。
先日、兵庫から来てくれた友人からこちらの味付け海苔をおみやげにいただきました。

自分がおみやげを選ぶ際にはなかなかしなかったチョイス。
それもあってか受け取った時点で既にグッと心を掴まれました。

軽いので持ち帰るのも苦にならない。
ごはんにはもちろん合う。
適度な塩っ気で小腹が空いた時のおやつにしてもちょうど良い。

自宅で開けてまずは味見と1枚だけ食べるつもりが、もう1枚もう1枚とついつい手が伸び…あっという間に無くなりそうになったので、我に帰った瞬間を逃さず蓋を閉めました。ある意味、危険な食べ物でもあるけれどそれだけ美味しかったんです。

なので心を落ち着けるために味付け海苔誕生の歴史についても調べてみたので書き残しておこうと思います。

1869(明治2)年に海苔の御三家の1つと呼ばれる日本橋の『山本海苔店』の2代目・山本德治郎が、同じ剣術道場に通っていた山岡鉄舟から「明治天皇の京都行幸(外出されること)に際し、皇太后へ持っていくための東京名産を考えてくれないか?」と相談されたことがきっかけだそう。
その時に単なる焼き海苔では無く工夫を凝らしたものを天皇に献納したいと考え、開発したのが味付け海苔でした。

江戸時代の文化が色濃く残る明治初期、京都などの上方からすれば江戸・東京の産物は『下らぬもの』とされることが多かったそうですが、そんな時代にも関わらず宮内省にも気に入られ、この味付け海苔の献納をきっかけに山本海苔店の海苔は、1958(昭和33)年まで制度の続いた、宮内省・宮内庁の『御用達』となったそうです。

これだけ美味しければ天皇陛下もめちゃくちゃ喜んで手が止まらなくなったことと想像しています。(手掴みでは食べるとかそんなお行儀悪いことしないか?)
2代目は会社をダメにすると一般的にはよく聞くけれど、山本海苔店の2代目は素晴らしい。最高の発明をありがとう、2代目・山本徳治郎さん。

そんなわけで、いただいた味付け海苔がとっても美味しかったよと、おみやげにも最適だよ、という話でした。
今度おみやげを選ぶ際の候補にぜひ。

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